岡本の今後のまちづくり 大人のマチ遊びのススメ

【大人のマチ遊び、あなたも始めてみませんか?】

平成28年5月29日(日)第34回定期総会を開催しました。今回の第2部企画では、当協議会のコンサルタント根津昌彦氏より、今後の岡本のまちづくりの在り方についての大胆提案! 根津氏自身が、仕事(本業)外で携わってきた活動の紹介と「大人のマチ遊び」のススメ、です。

「大阪といえば、吉本、たこ焼き、タイガース」とは別の、日常の街中にある大阪の魅力、自分が好きな大阪の良さを発信したい、知ってもらいたい。そんな想いから「大阪ええはがき研究会」や、NPO法人「もうひとつの旅クラブ」を立ち上げました。
「ええはがき」とは、個人がそれぞれの視点で切り取った「ええ」大阪を絵はがきの形で表現するものです。写真や絵+その場所を示す地図+想いを綴った短い文章を添えることを制作のルールとして、メンバーそれぞれが思い思いの「ええ」を発信します。2010年から実施されている「阪急ええはがきコンテスト」は、このアイディアに着目したもので、研究会メンバーも審査員を務めさせていただいています。
「ええはがき」の発想は、自分達が発見したまちの良さを、自分達で発信することができる、誰でも始めやすい手法の一つだと思います。

ええはがき
「ええはがき」の原点と言える作品で、タイトルは、「赤の威力 HEP FIVEの赤クジラ」。
根津氏が以前から好きだったHEP FIVEの巨大クジラの魅力を発信したいと考えたことがきっかけで「ええはがき」が生まれました。

 

【阪急電車も目を付けた!? ええ を伝える「ええはがき」】

「もうひとつの旅クラブ」は、大阪を楽しむ独創的なプログラム=もうひとつの旅を提案するNPO法人です。自分達が魅力に感じている大阪の良さを伝えるためのツアー、自分達がまちを使って遊んでみたいことを企画・実施してきました。

くらわんか企画1 企画例①脱出の船旅
1868年1月 鳥羽伏見の戦いで幕府軍が敗れ、徳川慶喜が夜陰に隠れて船に乗り込み、大阪湾から江戸へと逃げ帰ったという史実を再現するため、大阪湾をクルージング。

 

 

 

2-3企画2 企画例② 春ハ晴レルヤ 春・歌・周航
年末が第九なら春はハレルヤを歌おう!桜色のお揃いのコスチュームを着て、船に乗ってハレルヤコーラスを歌う、言ってしまえば単にそれだけの企画。

 

 

 

ご来光カフェ企画3 企画例③ ご来光カフェ 一週間だけの夜明けの伝説
2015年10年目を迎えた人気企画。淀屋橋から東を見ると、土佐堀川の向こう、ビルとビルの間から見える生駒の山並み。
1年のうち約1週間だけ、ここから朝日が昇る。大阪のど真ん中、中之島で繰り広げられる荘厳な自然の営み「ご来光」を期間限定の水上カフェから眺める。2009年「水都大阪」のイベント企画に携わらせていただくなど、旅クラブの活動は、自分達の遊び感覚で行っていたことから、いつのまにか行政を巻き込む一大イベントにまで発展していきました。

 

【好きで始めたことが・・・】

大阪船場を南北に通る三休橋筋は、近代建築や旧家が残るヒューマンスケールの魅力的な通りです。
三休橋筋の魅力に気づき「ここを上手く活用し、船場、大阪をもっと良くしたい」という思いを共有した仲間で「三休橋筋愛好会」を発足しました。メンバーは、船場の不動産オーナーでもなければ、住民でもない、船場というまちが大好きなだけの、言ってしまえば「よそ者」5人です。
愛好会は、船場の他の活動団体や、地域の方と交流しながら、様々な提案をしていきました。
すると、少しずつ界隈が賑やかになり、あちこちで動きが出てきはじめます。ある時、行政から声がかり、結果としてプロムナード整備まで実現しました。よそ者が、好きで始めた活動の輪が広がり、通りの魅力を高めることに繋がりました。
現在、三休橋筋は、ガス灯が灯り、ゆったりとした歩行者空間が整備され、一層素敵な通りとなっています。通りの雰囲気に合わせた魅力的なお店も増えてきました。岡本の、石畳の雰囲気に似合うお店が出店されるようになったことと似ています。
2-5お揃いのぱっぴを着て三休橋筋の魅力を「3回休める三休橋筋」というテーマでPRしました。
はっぴは大の男5人、前日の深夜0時頃からアイロンを持って集まって夜なべして作ったお手製です。

 

 

愛好会は、現在も散策マップを自費で作って、沿道のお店に置いてもらう等、頼まれてもいないのに、勝手に魅力を発信する活動を続けています。
自分が大好きな三休橋筋の魅力をPRしたい、ただ、それだけです。
自分がやりたいと思ったこと、良いと思ったことを自分達でやり続ける。誰かにお願いされることでも、無理やり誰かを巻き込むことでもない。自分達の出来る範囲で、本業と切り離して、大人だからできる遊びを楽しむ。岡本でもいろんな年代の人が自分達の遊び方で遊んでほしいと思います。
あなたは、誰と何をして遊びたいですか?

2-6

 

 

 

 

 

 

nezu根津昌彦氏
20歳まで神戸市灘区で過ごす。
阪神・淡路大震災の復興まちづくりに力を注ぎ、H14.1(資)ゼンクリエイト設立。景観、商店街活性化、マンション建替え、団地再生など市民まちづくりのコーディネートを得意とする。
平成18年から当協議会のコンサルタントを務める。

 

【お話を聞いて(感想)】
今回で僕も2度目の総会です。いや~一年は早い! 初参加の前回に比べたら、まちづくりに関わる者として少しマシになってきました…いや、改めます。なってきたかも?
第2部は僕の中では、メインイベント! コンサルタント根津昌彦氏からの「大人のマチ遊び」の提案でした。
根津氏の遊び場所は、大阪船場、三休橋筋。そのまちに当協議会のような地域住民のまちづくり組織はありませんでした。そこに、地権者でも何でもない、三休橋筋を愛する5名の有志達が、自分達ができることは何かを考え取り組んだ自主活動、奇跡のサクセスストーリーです!
今まで船場のレトロ近代建築を何気なく見ていましたが、やはり、美しい街・道には、相当の思いと労力と時間がかけられていることを知り、それを本当に楽しんで活動されている方がいることを知りました。「無理のない目標を持って、できる人ができる範囲で。」というお話にも、うーん、納得です。
目標がなければ行動できない。頼まれてするのではなく、自分がしたいと思うことだからできる。楽しくなければ仕事でもないことわざわざしたくないのは当然です。とっても共感し、勉強になりました。
屋外物広告ルールが施行されています。岡本が今よりお洒落で素敵になることについて、もっと考えていきたい気持ちになりました。
足立 大輔

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