第28回 都会の故郷 岡本
「都会の故郷 岡本」 岡本2丁目 hanaみさい 川尻仁美
岡本の街に住んで22年。きっかけは、アメリカから帰国した際、広い神戸の中でここを選んだのは、高校受験をひかえた長男の交通の便がよいことでした。
単純な理由でしたが、次男にとっては、小学一年生からスタートできたことは幸運なことでした。というのは、環境の良さは言うまでもなく、ふれ合う人達から多くを学べ、都会なのにちゃんと隣を気にしてもらえる街だからです。
子育てを終え、商店街のはじっこで、「hanaみさい」という小さな店をはじめました。何のお店といわれても困るくらい小さな・・・目的は人との交流でしょうか。
お店の前を甲南大の学生さん達が流れるように通っています。それを故郷の川をめざすサケのように、またこの街に帰ってきたいと思ってくれるようにと見守っています。
お店に立ち寄ってくれた子は特にずっと気になります。そんな子の中の一人が次男と家庭を持って家族になってくれました。そして、また、岡本の街で次の世代を育ててくれています。岡本の街が持つ力です。