第57回 「昭和の残る岡本」

「昭和の残る岡本」岡本2丁目 花木ナリ 森 美智

新しい住まいを探していた頃、たまたま下車した夕暮れ時の阪急岡本駅。改札を出て、そこから眺めた岡本坂の石畳や街並みが気に入り、この地に住まうことを決めて23年が経ちました。
私にとって、岡本は、街の人たちに助けてもらいながら娘を育てた思い出の詰まった大切な場所。
店舗が立ち並び、道に面してお店の出入り口があるため、鍵っ子の娘には『危ないと感じたら、近くのお店に入って助けてもらいなさい』と言い聞かせた思い出。
私が買い忘れの買い物をして戻った時、店主が店の外で娘と並んで待っていてくれた雨の日の光景。
学校帰り、娘に、店のお手伝いという遊びの場を設けてくださったお店の方々や、本当の孫のように可愛がってくださったご近所のお店の方々との思い出。
岡本は、一見、お洒落なイメージが先行しているようですが、私がこの地に住んで感じるのは、粋な大人達が住んでいる、懐の大きい、昭和が残る街、それが岡本だと思います。

私たち、暮らしの中心が岡本です
季刊報 美しい街岡本は、『美しい街岡本協議会』が3ヶ月に1回発行するものです。 『美しい街岡本協議会』は、美しいまちなみや豊かな自然に溢れ、清潔で安心して暮らせるまちづくりを目指して、地域住民と地域で働いている人達で、活動しています。