俺たちの岡本!!
2017/07/24年度末が押し迫る平成29年3月24日(金)、わがまちを愛し、地域の未来を思う、当協議会の若手メンバーが、ざっくばらんな雑談会のような座談会を開催しました。
岡本との馴れ初めは?
(足立大輔) 美容師の修行のため転々としていて、実家の理髪店を継ぐつもりもなく、10年くらい地元の付き合いもしていませんでした。色々あって地元に戻ってきて、曾祖父の時から代々続く自分の店の素晴らしさに、30代になってやっと気が付きました。
店は岡本駅前にあるので、まちの顔になる場所だし、大きな液晶広告をしたらいいんじゃないかとか考えていたけれど、今考えると、自分本位で、まち全体を見ていなかったと思います。
地元に戻って来たのは3年ほど前で、屋外広告物のルールができるという季刊報を見て、このまちも変わっていくんだと感じました。また、岡本で店をやっていくからには、まちのことは知っておかないといけないと思い、美しい街岡本協議会に飛び込みました。横田さんとは小学校からの付き合いで、まち協に誘いました。
(横田伸之) 子どもの頃からずっと岡本に住んでいて、ある時、昔のことを思い出したら、思い出のすべてがここにあることに気が付きました。
街は、時代と共に移り変わっていくもの、勝手に、育っていくものだと思っていました。自分が暮らしているこのまちも、おのずと、現在のまちの様子が形づくられていると思っていました。実はこうやって活動をしている人がいることを、まち協に誘われるまで知りませんでした。
私は、性格的にサービスを提供してもらうより提供する方が好きなので、提供する側になれるなら、そちら側にいたいという思いがあります。
(江見崇) 岡本に住んで9年です。岡本の第一印象は思ったより人が多い、ということです。元々、
出張で何度か訪れたことがあり、神戸に転籍になった時に、最初に岡本を訪れたときのイメージが良く、岡本・本山地域で部屋を探しました。
それまで、岡山、千葉、横浜、渋谷…色んな所に住んできたけれど、初めて、住宅とお店が一緒にあるコンパクトなまちに住みました。初めは本山北町、今は岡本に住んでいますが、とても住みやすいまちだし、これからも住み続けたいまちです。
まち協に入ってしまった直接のきっかけは、昨年のサマーフェスティバルのまち協ブースの準備中に、声をかけられ、手伝ったことです。元を辿れば、よくお昼ご飯を食べに行っていたお店で、たまたま橋谷さんと同じ時間になることが多く、話しをしたり、お裾分けしてもらったりしていて、その時から捕まえられていた気がします。
岡本ってどんなとこ?
例えば、ニューヨークは大型モニターがたくさんあるけれど、それもひとつの美観です。いろんなまちのいろんな景観があり、そのまちらしさが魅力になる。岡本らしさ、個性をつくっていけるといいと思います。
岡本は、古いけど新しい、新しいけど古い、おしゃれなまちと言われるけれど、地元の人間として言わせてもらえば、そんなにおしゃれではないと思いますし、良い意味でどっち付かずなところが個性だと思います。もっと洗練されたまちは、暮らしたいかというと、そうは思いません。
岡本は、住宅とお店のバランス、お店の業種バランスもいいと思います。電器屋さんがないぐらいで、飲食も物販もサービスもあります。
山とまちがすごく近いのも特徴です。阪急より上は静かで、とても空気が澄んでいます。山手幹線まで出るとちょっと排気ガスの香りがして、2号線まで行くと鼻にきて、43号線まで下がるともっと鼻にくる。たったこれだけの距離なのに、と思います。
いい具合におしゃれすぎない、いい具合に住宅とお店が混在し、山の中に住んでいる人も歩いて電車に乗れるし、歩いてたくさんのお店が並ぶまちに出れる、狭い範囲にギュッと詰まったまちだと思います。
岡本好き?
神戸の人は、神戸愛が強い。そして、岡本も岡本愛が強い人が多いと思います。
例えば、会社帰りに大阪や三宮で飲んでから帰ってきてもいいけれど、岡本に帰ってきてから地元で飲むというのは、地元愛です。まちを使いこなしている感じがしてイイです。まちを使いこなしていると、お店の人やお店で会う他のお客さんと仲良くなったり、まちに知り合いが増えて、もっと自分のまちが好きになります。
今、自分がこうやって関わり始めて、思うことですが、まちづくりは、「まちづくりをしよう!」と思って始める人は、たぶん少数派で、「まちのみんなと仲良くなりたい」、「まちの一員になりたい」という思いから始まるのではないかと思います。
昨年、他団体との交流会や勉強会に参加して、まちづくりの担い手不足、世代交代を課題にしている地域や団体が多いことを知りました。特別な「まちづくり」をしていなくても、進学や就職で一度地元を離れた若者が地元愛があれば戻っくるという話と同じで、地元愛があるから、まちを守りたい、良くしたい、という思いが生まれ、活動が始まっていくように感じます。
全国的に人口が減少している中、岡本は横ばいか、増加傾向だと思います。でも、この現状に満足せず、もっと魅力を高めていこうという姿勢が必要だと思います。通勤通学に便利だからだけでなく、「このまちが好きだから」住みたいというのが、理由 として一緒にあってほしいです。仕事の都合で引っ越してきた人や、他の地方からこの辺りの大学に通うために越してきた学生に、岡本のことを、「自分のまち」だと思ってもらえたらうれしいです。
今、私たちは、まちづくりのバトンを受け取ろうとしています。
これまで、美しい街岡本協議会がやってきたこと、一生懸命築き上げた岡本を繋いでいきたいし、どのような思いでまちづくりをしてきたのかも知りたいです。
その上で、きっと、まちを思う気持ちを繋いでいくことができればいいんだと思います。まちの課題や、やるべきことは、時代の流れによって変わるだろうし、方法や手段は、その時々に自分たちで考えて、正しいと思うこと、必要だと思うことを信じてやっていくしかありません。
そうした時に、何をすべきか迷うことや、自分たちの思いだけで進めていいのかわからないと感じることもあると思います。まちづくりを進める立場の側から思いを発信し、地域の皆さんの共感を得て取り組むのも一つですが、地域の皆さんの思いを聞き、確認しながら進めることも大事だと考えています。地域の皆さんの思いと同じであることが確認できたことで、勇気をいただけたり、自信をもって進めていけることもあると思います。
そういった意味で、アンケートや意見募集をしたり、岡本サマーフェスティバルへのブース出店などの機会に、地域皆さんと対話したり、季刊報やイベントなどで、まち協の思いを伝えていくことは、続けていきたいです。
屋外広告物ルール&ガイドラインをつくるまでの過程で、岡本らしさとは何か、岡本がどんなまちになったらいいと思うか、どんな看板が岡本に似合うと思うか、たくさんの意見を伺って、まとめられました。
昨年のサマーフェスティバルでは、岡本の好きな街並みの写真、こんな街になったらいいなと思う写真を選んでもらう企画を実施しました。ブースにご来場の皆さんとお話ししていると、私たちまち協幹事と思いは同じであると感じることができました。
今年は、地域の子どもたちが、岡本のまちをどう思っているのか、などをアンケートしたいと考えています。