岡本地区まちづくり協定書(全文)

神戸市長と美しい街岡本協議会(以下「協議会」という。)は昭和62年8月に「神戸市地区計画及びまちづくり協定等に関する条例」(昭和56年12月条例第35号)(以下「まちづくり条例」という。)第7条に基づき策定された「美しい街岡本のまちづくり提案」を尊重し岡本地区のうるおいと調和のある美しいまちづくりを推進するため、まちづくり条例第9号の規定に基づき、次の条項によりまちづくり協定を締結する。

(名 称)
第1条 この協定は「岡本地区まちづくり協定」と称する。

(地区の位置及び区域)
第2条 この協定の対象となる地区(以下「地区」という。)の位置は以下のとおりとし、区域は別紙図面のとおりとする。
神戸市東灘区岡本一丁目の全部及び岡本五丁目、本山北町三丁目の各一部

(市長と協議会の役割)
第3条 協議会は、この協定によるうるおいと調和のある美しいまちづくりを推進するため、積極的に行動し、市長は、この協定に基づき協議会に対し必要な助言及び指導に努めるものとする。

(まちづくりの目標)
第4条 岡本らしさを生かしつつ、より健全な地区環境の形成を図るため「うるおいと調和のある美しいまち」を基本理念に次の各号に定めるまちづくりを目標とする。
(1)生活基盤のととのったまち。
(2)住宅と店舗が共存・共栄するまち。
(3)美しさと文化性が感じられるまち。

(まちづくりの方針)
第5条 地区のまちづくりの方針は、次の各号に定めるとおりとする。

(1)道路、自転車置場等生活基盤施設の整備に努める。
(2)「みどり」の保全と育成に努める。
(3)住宅と店舗の調和に努める。
(4)店舗等の業種の適正な誘導に努める。
(5)建築物、工作物の美観を配慮した整備、誘導に努める。
(6)広場、文化施設等のコミュニティ施設の整備に努める。

(土地利用の方針)
第6条 地区の土地利用方針は、住宅と商業の適度な調和と分離を図るため、次の各号に定めるとおりとし、各号の区域は別紙図面のとおりとする。
(1)住宅街区 主として住宅の環境を保全すべき街区とする。街区内においては、街並みの形成や敷地周辺の緑化等良好な住環境の保全に努める。
(2)住商協調街区 店舗と住宅の積層分離等により、両者の共存・共栄を図る街区とする。
(3)商業街区 周辺環境を配慮しつつ商業の利便さを増進させる街区とする。この街区の主要な道路沿道では、うるおいと活気のある街並みの形成に努める。

(建築物の用途の制限)
第7条 地区内においては、建築基準法別表第二(ほ)項第二号に掲げるマージャン屋、ぱちんこ屋、射的場、勝馬投票券発売所、場外車券売場その他これらに類する建築物は建築してはならない。

(壁面等の位置の制限)
第8条 地区内における、建築物の壁面等の位置の制限については、別途地区計画に定めるものとする。
2 道路と壁面等の間の部分は、住宅街区の道路では緑化等うるおいのある空間とし、商業街区の道路では歩行者が通れる空間とするよう努めるものとする。
※地区計画における規定
 計画図表示の道路境界線から建築物又は建築物の部分までの距離は1m以上とする。ただし、計画図表示の道路の路面の中心からの高さが2.5m以上の部分についてはこの限りではない。

(建築物の高さの制限)
第9条 地区内における、建築物の高さの制限については、別途地区計画に定めるものとする。

※地区計画における規定
計画図表示の区域における建築物の高さの最高限度は15mとする。ただし、次の各号のいずれかに該当する建築物についてはこの限りではない。
1 高度利用地区内における建築物
2 以下に定める要件全てに適合する建築物
(1)敷地面積が200㎡以上であるもの
(2) 建築面積の敷地面積に対する割合が、第一種中高層地域、第二種中高層住居専用地域または第一種住居地域にあたっては、4/10未満、近隣商業地域にあっては6/10未満のもの
(3)敷地内に、以下に定める要件すべてに適合する日常一般に開放された空地(ピロティ等の建築部によっておおわれた部分を含む)を有するもの
 ア 歩行者が日常自由に歩行し、またのは利用できること
 イ 面積(壁面の位置制限により壁面を後退させた部分を含む)が敷地面積の2/10以上であること
 ウ 最小幅が歩道上の空地については1m、それ以外の空地については2mであること
 エ 全周の1/8以上が道路に接していること
 オ 地盤の高さが、当該空地に接する道路の路面の中心の高さに比較して、高い場合はその差が1.5m以下、低い場合は3m以下であること

(荷さばき等駐車用地の設置)
第 10条 路上での荷さばき等の駐車を防止するため、延べ面積1,000㎡以上の店舗、事務所は荷さばき等駐車用地を設ける。また、1,000㎡以下の場合についても、可能な限り荷さばき等駐車用地を確保するよう努める。

(周辺環境への配慮)
第11条 住宅と店舗の共存共栄を図るため、地区の居住者、事業者及び土地または家屋の所有者は騒音、悪臭、日照障害等の防止に配慮するとともに、敷地周辺の緑化など、周辺環境へ配慮するものとする。

(業種等の制限)
第12条 地区内においては、青少年の健全な育成のため不適とみなされる業種(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定されている業種)及び集団的に又は常習的に暴力的不法行為を行うおそれのある組織の入居、営業は禁止する。

(路上の適正利用)
第13条 地区内の公衆道路においては、快適で円滑な通行を図るため露天商等の私的利用を禁止する。ただし、公安委員会及び道路管理者が認める一時的利用はこの限りでない。

(集合住宅建設時の家庭ごみ保管場所等の設置)
第14条 地区内で新たに集合住宅を建設しようとする者は、建設敷地内の家庭ごみ保管場所等の設置について、協議会及び市長と協議するものとする。

(協定の有効期間)
第15条 この協定の有効期間は、変更日から起算して10年とする。更新する場合は、市長及び協議会が協議の上で行う。

(補則)
第16条 まちづくりはできるところから段階的に進めていくものとし、このため、市長と協議会は、今後、生活基盤施設の整備等ものづくりの具体的内容を検討していくものとする。
2 この協定に疑義が生じたとき又は協定に定めない事項については、市長及び協議会が協議するものとする。
3 この協定について変更する必要が生じたとき又は新たに定める必要が生じたときは、市長と協議会は協議を行い、変更するものとする。

 

以上のとおり協定した証として、本書2通を作成し、協定当事者において記名押印のうえ、各1通を保有する。

 

昭和63年5月29日

神戸市中央区加納町6丁目5番1号 神戸市長

神戸市東灘区岡本一丁目
美しい街岡本協議会
(平成8年2月 一部変更)
(平成21年10月 一部変更追加)
付則1 この協定は平成21年10月6日から施行する。
以上

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