第69回『岡本のお店と私』
『岡本のお店と私』
本山第一小学校1995年卒 hanacoteca 小西 真梨
たくさんのお店が立ち並ぶ岡本ですが、昔はもっと個性豊かなお店がたくさんあり、それぞれに懐かしい思い出があります。普段は忘れていても、誰かと話しているうちに「あんなお店も、こんなお店もあったよね」と記憶がよみがえってくるのです。
百円玉を握りしめて、みんなで遠足のおやつを買いに行ったこと。友達の誕生日に可愛いノートや鉛筆を選んだお店。
習い事で通ったダンス教室。友達と行ったアイス屋さん。
「焼きたてが買えたよ」と母が持ち帰ってくれた、窯焼きパンのホカホカをちぎって食べたこと。
おもちゃ屋さんや絵本屋さんに寄ってもらったこと、一緒にコロッケをかじりながら帰ったこと…。
昨年他界した母との、そんな日常のあれこれも、岡本の風景と重なっています。
友人と「同じお店のベーコンと茄子のスパゲッティが好きだった」と盛り上がったり、好きな雑貨屋さんを見て回るのが楽しかったり。海外製の見たこともないかわいい雑貨を見つけたときは、心がときめいたものでした。今はネットで何でも便利に買える時代。それがありがたいと感じることもありますが、私はやっぱり、素敵なお店で素敵な店員さんと話しながらお買い物をするのが好きです。お買い物とは、ただ「物」を買うだけではなく、そのお店のこだわりや思いやり、思い出や体験など、形のない豊かさを一緒に受け取ることだと思うのです。
そんな私が、今は地元で小さな花屋を営んでいます。お花と、心ときめくひとときをお届けして、お客様のあたたかい思い出のひとつになれたら…。そう願いながら、日々花と向き合っています。
■岡本人語とは
岡本人語は、筆者から次号の筆者を紹介していただく「リレー連載」です。まち協幹事から始まり、幹事の知人へバトンタッチ、そのまた知人へバトンタッチし、今回で69回目となりました。
いつか、あなたへ、そしてあなたのお知り合いへバトンが託されます。岡本にゆかりのあるみなさんのツナガリで続いていくコーナーです。
